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2006/05/21

Da Vinci Codeの関係

ダ・ヴィンチ・コードを息子と一緒に見てきた。

評判になっている「キリスト教の謎」や「ダ・ヴィンチ絵画の謎」もさることながら、「関係性」を問題とするものにとって、もっとも気になったのは、主人公二人の間に想定されている関係であった。

もし単なる推理小説であるならば、トム・ハンクス演じるR・ラングドンは、「探偵」という役どころであり、トトゥ演じるソフィーから仕事を依頼されて、事件に臨むということになる。

ところが、ラングドンは「象徴解釈」の研究者であり、最初の被害者であるルーブル館長からすでに依頼済みという設定になっている。したがって、主人公二人の間には、依頼人と代理人という意識は薄い。

それならば、推理小説の常套手段として、主人公二人を恋愛関係に陥れて、恋愛小説に持っていくという手があるが、最後まで二人には恋愛感情はない、むしろ友人関係とでもいえるようなチームワークを見せる。したがって、主人公二人には、恋愛の相手という意識も薄い。

最後まで明かされていないが、やはりソフィー対敵対者という関係がこの映画の基本的な構図であって、ラングドンは暗号解読という媒介者でしかないという設定だというのが正しい読み方ではないかと思う。

一緒に見た息子は変なところに関心を示していた。ラングドンが子供のころに井戸に落ちたことで閉所恐怖症にかかっているという設定なのだが、この設定が物語のなかでは効果を持っていたという。

そして、ラングドンの閉所恐怖症をソフィーがキリストの奇跡のごとくに治すのである。このことが、この映画のなかでの二人の関係を現わしていると思われる。

小説のほうをまだ読んでいないので、間違っているのかもしれないが、息子の考えから推理していくと、この二人の関係は、女王と騎士の間柄ということになる。

いずれにしても、一ひねりしてあるところが、妙に気になる映画であった。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。